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2010年 05月 13日
沢マン
 
という話。

※5月4日の日記です。

沢マン...
知ってます?沢マン。

高知県高知市にある沢田マンションという名前のマンションです。

で。

これが普通のマンションだったら何も言う事ありませんが、ちょっと普通じゃないのですよ。
一言で言うと、個人が作っちゃったんですよ。

で。

もう少し書くと、1971年から建築開始し、10階建て/戸数100戸という規模を目標に増改築を重ね、沢田嘉農氏が75歳で逝去するまでの間に5階建て/戸数約60戸という規模にまで成長。
因みに、沢田夫妻は建築士の資格を持っていない。

というマンション。

で。

そんな沢マンがいつだかからウィークリー形式で部屋を貸し出しているという話を聞き、更に、デイリーでの利用も可能、と。
それからもう、泊まるなら沢マンというスローガンと供に寝食を繰り返す日々。
そんな日々を過ごして迎えた今回のGW直前、恐る恐る電話ing!
絶対満室絶対満室ダメ!絶対!とブツブツ繰り返しつつ話す事暫し。

5月4日/シングルルーム(ツインユース可)空室アリ

という勝利宣言を得る事に成功!何故だ!?何故ジャストその日に空室が!?
有難う沢マン、有難うその日に予約しなかった誰か。


という訳で、念願の沢田マンション宿泊の為にin!


宿泊せずとも、向かいのヤマダ電機とかTUTAYAの屋上(登るな危険)から普通に見えるのだけど。


そりゃそうだ、見た目は普通のマンションなんだから。
いや、見た目も普通じゃない?


さて、夕刻迫る沢田マンション内部を少し見て回ろう。
※マンション敷地内の撮影は大家さんの許可を得てから。


沢マン住人のMさんが廃材を使って作った沢マンのミニチュアモデルがお出迎え。
スロープ、クレーン、リフト、赤い橋、散りばめられた緑、と、要所をしっかり表現。


これが、そのスロープ。
3階まで登る物と、地下のガレージ(!)に降りるスロープ。


道路からの目隠しの為に増設されたテラスには花壇が備えられており、アロエ等が盛大に植えられている。
屋上の農園(水田だった時期もあった)も含め、実に緑豊か。


そしてこれが今回泊まる部屋。(3階12号室)
一旦ちょいと荷物を運んだりして、再び散策。


最上階は大家さんの家。
その脇には作業場。
大家さんにお願いして一枚撮らせてもらいました。
ここで加工された色々が沢マンの各部屋で生きているのか。
うちのオヤジとかに見せたら目をキラキラさせるだろうな~。
の前に、このマンション自体に驚くだろうな。


と、夜も暮れてきたので散策を終了して部屋に。
個人の手作り、しかも、製材業や住宅の建売販売を行ったりしつつも、建築を専門で習っていない個人が44歳になってから始めた手作り。
とてもそうは見えない。
きっと、数え切れない失敗と成功の繰り返しで身に付けた知識や知恵がこれでもかとつぎ込まれているのだろう。
屋上にある、沢マンのシンボルとも言える作業用クレーンもなんと手作り!
どこかの製品を購入して設置したものかと思っていたが、なんと手作り。
支柱が折れたり土台が折れたりと崩壊と修繕を繰り返し現在に至るという。
なんともダイナミックな話じゃないですか。


こっちもかなりダイナミック。


で、もういい加減夜なのでお腹も空くしお風呂にも入りたい!って事で、部屋にお風呂も備え付けてあるのだけど、ここは足を伸ばしまくりingで入れるスーパー銭湯へ。
と思ったがその前に晩御飯!


と、1階まで降りてきて、1階で営業しているイタリアンなお店『chubby's kitchen』にin!とフガフガしていると、1台の車が来た、キタ、潜った~!
ルノー ルーテシアが慣れた感じで地下のガレージへin!
と書けばそれまでですが、良く見てくださいお客さん。
ルーテシアの車幅と地下ガレージへのスロープの幅がほぼイコールだという罠。
こ、この車幅感覚は... 一体...
因みに、運転していたのは女性でした。(驚)
因みに、スロープは上の方~の写真でも分るように僅かにクランクしながら下ってます...


と、ものっそい興奮冷めやらぬ状態ですが、気を取り直して『chubby's kitchen』へin。


なんとその時お店に居たお客さん、垂水の人でした。(バナナハウスから車で20分の距離)
旦那さんが建築関係で、奥さんもその手の職を持つ家族で、デイリーユースの部屋に家族で宿泊との事。
旦那さんも奥さんも、沢マンの色々な事を聞く度に驚きの連続だそうで。


いや~、奇遇ですなぁ~、な感じで盛り上がる店内。
暫くすると、沢マンの住人の方も来店しちゃったりして更にヒートアップですよ。
がしかし、話だけではお腹が膨れないのでオーダーです。


ニョッキ!
挽肉使いの美味いソースで食ing。


鶏!チキン!
キノコソースでペロリと食ing。


ラム肉ちゃん。
パン粉パリパリでウマ過ぎ。


そして、オマケで付けてくれたサラダ!
マッシュルームは生で食べなきゃ!と、chubbyさんの一押しサラダ。
お客さん大盛況の満員御礼で大忙しで「帰ってお風呂入ってビール飲んで寝たい」を連呼するchubbyさんなのに、パパッとこうやってサービスのサラダを出してくれるなんて、なんていい男なんだ。(泣)

そんなchubbyさんに一旦別れを告げて、ここで一度お風呂に。(照)
で、去年も行ったスーパー銭湯がメチャ近でウマー。(車で5分)
スバンと入浴完了して直ぐにreturn。


たっすいがは、いかん!いかんぜよ!(たっすいが:味気ない/弱々しい/etc...)
と、ビール注入!
と、またまた赤ワインをサービスしてくれるchubbyさん。
惚れました。(照)
明日はお店が休みだけど、地元の催し物での出店があるから閉店後に仕込み頑張っちゃうというchubbyさん。
惚れました。(照)


そんな『chubby's kitchen』には沢マンの住人さんが続々と来店。
来店というより『部屋に来た』みたいな感じか。
お店の壁はギャラリーになっていて、写真の展示があったり、沢マンの本や雑誌が置いてあったり。
そんな中、19歳女子えだまめクイーンの書いた1月の日記の破壊力。


彼女もまた沢マンの住人。
と、このように、沢マンの住人として外部に発信される人物はクリエーター指向の若い人が多いので、さぞかしそのような若い人が多く入居しているのだろうと思われていると思うが、実際の入居者の8割は高齢者らしい。
沢田マンション生い立ちの頃から、沢田夫妻の希望で母子家庭など社会的に困難な状況にある人に対して積極的に貸し出していたりしていた流れが今でも存続しているとの事。
その辺りで、地元役場とも微妙な持ちつ持たれつの関係があり、沢マンを取り巻く状況に影響を及ぼしているそうだ。


で、彼女がえだまめクイーン。
地元はどこなのか聞いてみると、宇宙らしい。
さすがだ。
何やらアルバイトをして生計を立てている所を見ると、宇宙人ジョーンズとそう遠くない関係なのではないだろうか。


で、お店の壁のギャラリーで展示してあったのはこれらの写真。
『パンストライク』というタイトルは、パンスト/パンク/ストライキからの造語。
展示者の彼とも話をしたのだけど、B研といってヘンな(可笑しな)事を真面目に面白くといったコンセプトで色々と活動しているらしい。
キャノーラ油(Canonユーザー)な彼は暫し自分のD300を触りingした後、これまた色々と面白い話を展開してくれた。

なんだろうね、この住人のオープンな感覚。
と思っていたら、最強に強烈な人登場。

沢マン1階の38号室を大家さんにお願いして作ったギャラリーroom38の代表として活動している岡本氏登場
手作りの巨大ピンホールカメラで沢マンの巨大な写真を撮ったりする(しかも、ガラス板とハロゲン化銀とゼラチンを組み合わせたゼラチン乾板って言うんですかね?を使った写真)強烈な方。

そんな岡本氏、どうやら現在の沢マンツアー案内人らしく、軽くお酒でイイ気持ちになった僕らを夜間ツアーに連れて行ってくれる、と。

まぢでか!と、喜んでお願いして各所を案内付きで巡りましたよ。
日記に書かれているアレコレも、岡本氏から聞いた話でもあったりして、もう大変。


後半では、個人宅に入れて貰ったりもして、もう大変。


全ての部屋の間取りが違うと言われる沢マン、中には最初からこんな感じの部屋もあるらしい。
他にも、囲炉裏が装備されていたり、高温多湿から強烈な雨漏りから、もう個性的過ぎる部屋のオンパレード。
住人間での引越しも当たり前のようで、空いた部屋から部屋へヤドカリのように引っ越しつつ、部屋のグレードアップを行うのが沢マン流だとか。

いやしかし、その生い立ちから現在までの拡張の歴史、大家さんのキャラクターや住人の個性、と、見聞きする度に驚きや笑いの出るこんなマンションが高知県にあるなんて。
これはもう、気になった貴方若しくは貴女は行くしかないですね。
そして、行ったならば泊まるしかないですね。
一般のホテル泊では味わえない充実感が待っている事を保証します!
by bananaoka | 2010-05-13 12:09 | Comments(4)
Commented by とも at 2012-03-18 08:45 x
はじめまして。私も今度沢マンに泊まります~!もう楽しみすぎて、テンションがおかしい感じです。ブログとても参考になりました。ありがとうございます。
Commented by バナOKA at 2012-03-18 09:40 x
ともさん>
おっと、沢マン行かれるのですね~。
楽しみすぎてテンションがおかしくなるの分かります。(笑)
是非、是非、沢マンを堪能してきてください!
晩御飯は、chubby's kitchenで決まりですよね?
美味しい料理と沢山のお酒が待っていますよ!(そして、住人との遭遇も)
Commented by さけ at 2017-05-29 05:58 x
素晴らしいレポートありがとうございました
参考にさせていただきます
Commented by バナOKA at 2017-06-05 21:07 x
さけさん>どうもありがとうございます~。
この情報は2010年の情報ですので、多分に変化があると思われますので、その点ご留意願えればと思います。
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